一日の終わり、家族みんながお風呂に入り終わって、自分が最後に入る。 ホッと一息……つきたいのに、目に入ってくるのは床にたまった髪の毛、鏡の水アカ、なんとなく黒ずみはじめた目地。
「あー、明日掃除しなきゃ」 「いや、今やっとくか……」 「でももう疲れた」
このあいだで揺れて、結局やらずに上がって、翌朝になるとピンクのぬめりが復活していて、また自己嫌悪。
私、これを長年くりかえしていました。
お風呂掃除って、毎日のことなのに、なんでこんなにしんどいんでしょうね。 かがむと腰は痛い、洗剤の匂いはきつい、終わるころには髪も服もびちょびちょ、しかもキレイになった実感が薄い。地味に、家事の中でいちばん嫌いだった時期もあります。
でも今は、ぜんぜん違います。 「お風呂掃除した」という意識すらないくらい、サラッと終わるようになりました。
今日は、私がそこにたどり着くまでに変えたことを、ゆるっとお話しします。 特別な道具も、特別な時間もいりません。 ただ、ほんの少し、考え方をひっくり返しただけです。
いちばん大きな気づき:「掃除する時間」を作ってたから、しんどかった
これ、本当に目からウロコだったんですけど。
以前の私は、「お風呂掃除は、お風呂掃除という独立した時間」だと思っていました。 ゴム手袋して、スポンジ持って、洗剤シュッシュして、ゴシゴシして、流して……っていう、ひとつのイベント。
これを「やらなきゃ」と思うから、しんどい。 始める前に、すでにげんなりしてる。
でも、ある日ふと気づいたんです。 「私、お風呂に毎日入ってるじゃん」
毎日、湯船に浸かって、体を洗って、髪を洗って、最後に湯船から上がる。 この自分が浴室にいる時間の最後の数分を使えば、改めて「お風呂掃除タイム」なんて作らなくていいんじゃないか?
ここから、わが家の浴室との関係が、ガラッと変わりました。
「上がる直前のひと手間」だけで、9割が終わる
今、私がやっているのは、本当にこれだけです。
お風呂から上がる直前、まだ自分が裸で、まだ浴室があったまっているうちに、5つのことをする。
時間にして、3〜4分くらい。 道具は、浴室に置きっぱなしのものだけ。 これだけで、翌日「掃除しなきゃ」と思うことが、なくなりました。
順番にお話ししますね。
その1:体を洗ったついでに、床も洗う
体を洗うとき、ボディソープを泡だてて使いますよね。 体を洗い終わって、流す前の泡だらけのスポンジ(またはタオル)。これをそのまま床にこすりつけるんです。
特に、自分が立っている足元の周り。皮脂や石けんカスがいちばんたまる場所。 ぐるーっと、足で踏みながらこすって、シャワーで流すだけ。
これで床の黒ずみがほとんど出なくなりました。 専用の洗剤、いらなかったんです。だって、毎日落としているから、汚れがそもそも蓄積しないんですよね。
その2:シャンプー後、髪をすすぐお湯で壁を流す
髪をすすぐとき、自然と頭の上からお湯が降ってきますよね。 そのお湯を、ちょっとだけ壁にも分けてあげる。
シャワーヘッドを手に持って、自分の体を流しながら、ついでに壁全体にもざーっとお湯をかける。 壁って、見えないけどシャンプーや石けんの飛び散りがたくさんついてるんです。お湯で流すだけで、汚れがこびりつくのを防げます。
熱めのお湯を使うのが、ちょっとしたコツ。冷たい水だと、皮脂汚れが落ちにくいんですよね。
その3:湯船を出るとき、内側をひとなでする
これは長年の習慣にしてしまえば、本当に何も考えずにできます。
湯船から出るとき、お湯の表面に残った汚れを、手のひらで湯船の内側にすーっとなでつけながら上がる……ではなくて(笑)、その逆で、湯船の内側を手のひらでひとなでして、汚れを浮かせてから栓を抜く。
栓を抜いてお湯が引いていくときに、湯船の内側をもう一度、手かスポンジでさーっとなでる。 これだけで、湯船のザラザラがほとんど出なくなります。
専用の浴槽洗剤、わが家ではほぼ使わなくなりました。月に1回くらい、気が向いたときに使うくらい。
その4:最後に冷水シャワーを、ぐるりと
これがいちばん大事かもしれません。
浴室を出る直前に、シャワーを冷水に切り替えて、壁と床をぐるりと流す。
熱いお湯のまま終わると、浴室の中の温度と湿度が高いまま。これが、ピンクぬめりや黒カビにとっての楽園なんです。 冷水で全体の温度をぐっと下げるだけで、菌たちが繁殖しにくくなる。
最初は「冷たくて気持ち悪い」と思いましたが、慣れると平気になります。むしろ、湯上がりに体がスッキリして、湯冷めしにくくなった気がするくらい。
寒い冬は無理しなくていいです。ぬるめのお湯でも、熱湯のままよりはずっとマシ。
その5:水切りワイパーで、ザーッと
これだけ、ちょっと道具が必要です。 100均で売ってる、車の窓拭きみたいなゴムのワイパー。
これで、
- 鏡を上から下に1回
- 壁を上から下に何回か
- 床を奥から手前にざーっと
これをやって、最後に自分も浴室から出ます。 時間にして1分くらい。
たったこれだけで、翌朝の浴室が、しっとり乾いていてくれるんです。
翌朝のわが家の浴室は、こんな感じ
今、わが家の浴室を朝のぞくと、
- 床はほぼ乾いている
- 鏡に水アカの跡が残っていない
- 湯船の中は、ザラつきなし
- 壁にぬめりなし
- ピンク汚れも、黒カビも、見当たらない
これが、毎日の「上がる前の3〜4分」だけで保てています。
「ちゃんとした掃除」をしなくなってから、もう何ヶ月になるんだろう。 半年に1回くらい、気合いを入れて天井を拭いたり、目地をブラシでこすったりはしますが、それ以外は本当に何もしていません。
掃除をしない、というか、生活の中に溶け込ませた、という感じです。
道具をぜんぶ、宙に浮かせた話
もうひとつ、大きく変えたことがあります。
以前のわが家の浴室には、シャンプーボトル、リンス、コンディショナー、ボディソープ、洗顔フォーム、子どもの泡風呂、夫の髭剃り、それぞれを置く棚……と、ぜんぶ床や棚にじか置きしていました。
これ、ぜんぶの底がぬるぬるしていたんですよね。 カビ予備軍を、わざわざ育てていたようなものでした。
今は、ぜんぶ吊るしています。
- シャンプー類は、シャワーバーにかけられるホルダーを使う
- ボトルもS字フックや、マグネット式のホルダーで浮かせる
- 桶や椅子も、フックで壁に引っ掛ける
- スポンジは、吸盤付きのホルダーで壁にペタッ
これをやってから、浴室の床と棚に**「拭く必要のあるもの」がほぼゼロ**になりました。 だから、ワイパーでザーッと流すだけで終わるんです。
ホームセンターや100均で、お風呂用の吊るすグッズはたくさん売っています。 最初に1000円くらい投資するだけで、毎日の掃除がほんとうにラクになる。
「やらない」ことを決めたら、もっとラクになった
私が、お風呂掃除をラクに感じるようになった理由の半分は、ここかもしれません。
やらないことを、決めたんです。
- 毎日、洗剤を使わない
- 毎日、ブラシでゴシゴシしない
- 毎日、ゴム手袋をしない
- 鏡の水アカを、毎日完璧に取らない
- 排水溝を、毎日触らない
え、それじゃ汚れない?と思いますよね。 私もそう思っていました。
でも実際は、毎日のシャワーのついでケアだけで、ちゃんとキレイな状態が保てるんです。
汚れって、たまるから落とすのが大変なんですよね。 たまる前に流していれば、ゴシゴシする必要がない。 ゴシゴシしなくていいなら、洗剤もブラシもいらない。 洗剤もブラシもいらないなら、ゴム手袋もいらない。
「ついで掃除」って、ズボラに聞こえるかもしれませんが、実は汚れの原理にいちばん合ったやり方なんじゃないかと、最近思っています。
どうしても気になる場所だけ、月一でケア
完全に「ついで」だけで全部済むかというと、正直、ちょっと違います。 わが家でも、月に1回くらい、まとめてやることはあります。
排水溝 週に1回くらい、髪の毛を取って、ヌメリがあれば泡タイプの洗剤をシュッとして放置。これだけ。
目地のあいだ 気になったときに、古い歯ブラシで軽くこする。月に1回も、やらないかも。
天井 浴室の中で、いちばん見落としがちな場所。月に1回くらい、フローリングワイパーにアルコールスプレーを少しつけて、天井を拭く。これでカビの胞子を減らせると聞いて、習慣にしました。
換気扇のフィルター 3ヶ月に1回くらい。これは正直、忘れがち。気づいたときにやる、くらいのゆるさで続けています。
毎日のことを「ついで」にできているから、これくらいの月一作業は、苦になりません。 むしろ「今日はちょっと丁寧にやってみるか」と思える日もあるくらい。
お風呂掃除がラクになって、変わったこと
掃除に対するストレスが減ったら、わが家にいくつか変化がありました。
お風呂の時間が、ちゃんと「リラックスタイム」になった 以前は、浴室に入った瞬間「あ、ここの黒ずみ……」と目が行って、心が疲れていました。今は「ふぅ」と息をついて、ちゃんとお湯に浸かれます。
夫が「お風呂、いつも気持ちいいね」と言うようになった たぶん、わかってないんですけど。なぜキレイなのか、気づいてないと思います。でも、「気持ちいい」と感じてくれているのは伝わってきて、それでじゅうぶん。
自分への「できてない感」が減った 家事って、できていない部分にばかり目がいきがちです。お風呂がキレイに保てていることひとつで、自己肯定感って、地味に上がるんですよね。
さいごに
お風呂掃除がしんどいあなた、本当にお疲れさまです。
毎日のことなのに、誰にもほめられない。 やっていても気づかれず、サボると気づかれる。 そんな家事のひとつですよね、お風呂掃除って。
でも、ちょっとだけ視点を変えるだけで、ぐっとラクになります。 「掃除しなきゃ」を、「ついでに流しちゃおう」に変えてみてください。 道具は最小限に、自分の体を洗うリズムに乗せて、3〜4分。
これだけで、明日のあなたの朝、浴室をのぞいたときに、ちょっとだけ気分のいい瞬間が訪れるはずです。
完璧じゃなくていい。 ピカピカじゃなくていい。 「まあまあキレイ」が、毎日続くだけで、暮らしはずいぶんラクになります。
それでは、今日もお疲れさま。 お風呂で、ゆっくりあたたまってくださいね。
